こんにちは、こんばんは、まめイチです。
地域の取り組みで、トリアージタッグのことを教えてもらいました。
みなさんは、ご存知でしたか?
トリアージタッグ。
最近では、救急救命系のドラマでもよく見かけるコレです。
災害などの大規模な救急救命の場面で、救助を待つ人たちの首にかけられていますよね。
せっかく、教えてもらいましたので、少し調べてみました。
【目次】
トリアージとは
トリアージタッグの話に入る前に、ちょっと聞き慣れない言葉の”トリアージ”から調べてみます。
トリアージタッグは、
トリアージ
トリアージとは、患者の重症度に基づいて、治療の優先度を決定して選別を行うこと。トリアージュとも言う。語源は「選別」を意味するフランス語。
(Wikipediaより)
この”トリアージ”という言葉ですが、フランス語の ”選び出す”、”選り分ける”からきているそうです。
元々は、フランスの繊維商人が、”羊毛をその品質から幾つかのクラスに仕分けする際に用いられた”言葉らしいです。
ここまでだと、何とも医療現場で人に使うには微妙な感じがしてしまいますね。
トリアージと医療現場
”トリアージ”という言葉が、医療の場面に用いられるようになったのは、実はナポレオンの時代だそうです。ナポレオン時代に、戦場おいて傷病者を区別する際に使われるようなったのが、はじまりのようです。
ナポレオンが戦場にいた時代ですから、1700年代後半ですかね。
戦場で怪我を負った兵士に対し、治療により再び兵士として戦闘に参加できる軽傷者を選別することに使われたそうです。
いくら、勝つか負けるかの戦争とはいえ、重症も地獄、軽傷も地獄、恐ろしいものです。
その後、第一次世界大戦以降になると、現在のトリアージの概念が確立したと言われているそうです。
かなりの歴史があったことに驚かされました。
トリアージタッグ
このトリアージの考え方を、医療現場で適切におこなえるようにするツールが、トリアージタッグです。
トリアージタッグの必要性
トリアージですが、医療の現場では大切な役割を果たしています。
大規模災害などで、多数の医療従事者や救護班が共同作業をおこなう場合、それぞれ関係者間での情報連携と意志疎通が、とても重要になりますよね。
この情報連携と意思疎通をスムーズに行うためのツールがトリアージタッグなんです。
トリアージタッグの使われ方
トリアージタッグは、情報を記入する部分と、4色に色づけされた部分に大きく分かれています。
そして、色づけされた部分は、それぞれの色の境にミシン目が入っており、簡単に切り離せるようになっています。
このトリアージタッグを取り扱うのは主に医師で、所見や処置方法などの情報を記入したり、次の指示や対応の優先順位を示したりします。
優先順位のつけ方
救助しなければならない人が多い場合など、どうしても対処の優先順位をつけなければいけない時があります。
その時に用いられる判定方法(START法:長くなってしまうので説明を割愛)によって、優先順位が付けられ、その内容に従ってタッグのミシン目が切り離されて、タッグの色によって優先順位が明示されます。
色の意味
赤、黄、緑、黒により意味と対応が異なります。
簡単に説明しますね。
<赤>
最優先治療群
災害現場では、最優先で現場救護所に運ばれます。現場救護所での応急処置の後、災害拠点のある地域の大きな医療機関に運ばれます。
<黄>
待機的治療群
赤色の人の搬出終了後に、現場救護所に運ばれます。応急処置後に、災害拠点のある地域の連携医療機関に運ばれます。
<緑>
保留群
歩いて現場救護所に向かい、応急処置を受けます。
<黒>
無呼吸
最後に現場救護所に運ばれます。その後、医師が死亡判定した場合は、遺体安置所に搬送されます。
判定フロー
次のような判定フローで、判断されます。
1.歩けるか
a)歩ける>負傷などなし>無傷
b)歩ける>負傷あり>緑
c)歩けない>次へ
2.呼吸をしているか
a)気道確保をしても呼吸がない>黒
b)気道確保がなければ呼吸できない>赤
c)気道確保がなくとも呼吸できる>次へ
3.呼吸数はどうか
a)呼吸数が多すぎる(30回/分以上)もしくは呼吸数が少なすぎる(10回/分未満)>赤
b)10〜29回/分>次へ
4.循環状態はどうか
橈骨動脈(手首でみるのが一般的)を触知できない>赤
橈骨動脈を触知できる>次へ
5.意識レベルはどうか
簡単な指示(例:「手を握ってください」「誕生日を言ってください」など)に従えるかどうかによって判定。
応えない>赤
応える>黄
フローチャートがありました。
(Wikipedeiaより)
(小さい画像で見づらくてすみません)
まとめ
今回は、ドラマの災害や救急救命のシーンで見かける”トリアージタッグ”について調べてみました。
出来ることなら、実際に見ることは避けたいものですが、何ごとも知識のあるなしで、いざというときの余裕が変わってきますので、報告させていただきました。
本日も、最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
【参考資料】
東京都福祉保健局「トリアージ ハンドブック」平成25年11月発行
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