男40代の秘密基地

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身近な危険!乾電池の液漏れには要注意。

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こんにちは、こんばんは、まめイチです。

 

みなさんのご自宅にも、しばらく使っていない乾電池はありませんか?

我が家には、単4と単3のアルカリ乾電池が常備されています。

単4はリモコン、単3はLEDライトが主な使用目的です。

そして乾電池は防災備蓄も兼ねていますので、結構ストックしています。

今回、久々に備蓄品を整理していて発覚したのが、アルカリ乾電池の液漏れ

乾電池の液漏れ画像

乾電池の液漏れ

当然、液漏れした乾電池は廃棄行きなのですが、漏れ出している液がかなり体に悪そうでしたので、調べてみました。

 

【目次】

 

アルカリ乾電池 

 アルカリ乾電池の正式名称は、アルカリマンガン乾電池と言うのですね。

アルカリ乾電池(アルカリかんでんち)とは、主に一次電池として使われている乾電池の一種で、正極に二酸化マンガンと黒鉛の粉末、負極に亜鉛、水酸化カリウムの電解液に塩化亜鉛などが用いられている。JISでの名称はアルカリマンガン乾電池となっている。

アルカリ乾電池は電解液が水溶液であるため、使用時でなくても亜鉛の自己放電と水素発生反応が同時に進行する。

ウィキペディア(Wikipedia)より 

マンガン乾電池よりも高いエネルギー量をもっているので、連続して大きな電流が流れるような携帯機器での使用に向いているそうです。

そして、一般的にマンガン乾電池よりも寿命が長い(正しく使えば5ー10倍)ので、備蓄にも向いていると言われています。

自己放電

乾電池だけでなく電池は材料の化学変化で電圧を発生させており、電池を使用していなくても電池内部では少しずつ化学反応が起こっています。

この微量な化学変化によって電池容量が減っていくのが自己放電です。

乾電池の液漏れ

乾電池でもうひとつ気になるのが、今回のテーマ「液漏れ」です。

こちらは最悪の場合では、乾電池を使用していた機器の故障にもつながるので自己放電よりも厄介です。

しかしながら、乾電池の性質上、ある程度の液漏れリスクは避けられないのだそうです。

それでは、どうして乾電池の”液漏れ”は起きるのでしょうか。

その原因は、”未使用”と”使用中・使用後”で異なります。

 

未使用乾電池の液漏れ原因

未使用の乾電池の液漏れの原因には次のものがあげられます。

・長期保管(高温・多湿などの悪条件、内部部品の劣化など)

・外部要因(変形、サビ・外部ショートなど)

これらの要因で、電池の密封度が劣化した個所から自然に電解液がもれ出る現象です。

今回液漏れしたのは備蓄用だったので、未使用状態でした。

未使用乾電池の液漏れ画像

未使用でも液漏れが

4本パックのものは4本中の1本が液漏れしていました(画像後列右から2番目の電池)

使用中・使用後の液漏れ原因

もうひとつが、使用中・使用後の液漏れです。

既出ですが、乾電池は化学反応によって電圧を発生させているので、使用後だけでなく使用中にも電池内部ではガスが発生しています。

ショートや充電といった急激な異常化学反応や極端な過放電などにより、内部のガズが大量に発生し、電池内部の圧力が異常に上昇することで起こります。

乾電池の安全機構

そして、今回初めて知ったのが乾電池の安全機構

電池内部の圧力が以上に上昇して既定の圧力を超えるた場合、安全にガスを抜く機構が採用されているそうです。マイナス端子側にある”ガスケット”と呼ばれている部分ですね。

アルカリ乾電池の内部構造の画像

アルカリ乾電池の内部構造(電池工業会Webより)

この安全機構が作動すると、内部のガスが放出されるのと一緒に電解液も出てしまうことがあり、これが液漏れになるそうです。

つまり、一部の”液漏れ”は安全措置として必要なものだったのですね。

ということは、今のところ乾電池の液漏れは”完全になくなることはない”ということですね。

使用機器への影響も結構なものなので、経済的にも精神的にもダメージが大きいですが、安全措置と言われてしまうとそれはそれで仕方なしといったところでしょうか。

(※すべての液漏れが、安全機構が作動したことが原因ではありません)

マイナス端子まわりの液漏れ画像

液漏れはマイナス端子周りに集中

 

 液体の正体は?

電池の安全機構の部分でも触れましたが、液漏れの”液”の正体は電解液です。

私の家にあるのはアルカリ乾電池なので”水酸化カリウム水溶液”ですね。

そこで水酸化カリウムとはどのような物質なのか軽く調べてみました。

そこで知ったのが、驚くことに水酸化カリウムは、単体では皮膚が溶けるほどの非常に強いアルカリ性で、劇物指定されていのだそうです。

これは、健康や安全を気にする男40代、看過することはできません!

水酸化カリウム

早速Wikipediaでしらべてみました。

潮解性があり、水、エタノールによく溶け、水溶液は強いアルカリ性つまり強アルカリを示す。タンパク質に対し強い腐食性があるため、毒物及び劇物取締法で劇物に指定されている。(Wikipedia)

 潮解性とは、空気中の水分をとりこんで自発的に溶けて液体になる性質だそうです。

”毒物および劇物取締法”とか言われると、いよいよ本格的に危ない予感です。

事実、水酸化カリウムは目に入った場合は失明の危険性があるばかりでなく、肌についた場合は、すぐにまたはそのまま放置しておくと薬傷(やけど)を起こす危険性があるので要注意ですね。

万が一、皮膚や服についた場合は、速やかにきれいな水で洗い流しましょう

そして、目に入った場合は医療機関の受診が勧められています。

液漏れ部分のアップ画像

液漏れ部分アップ

毒物および劇物取締法

毒物および劇物取締法とは、”毒劇法”とも言われている毒物や劇物を指定して、製造、輸入、販売、取扱いなどの規制をおこなうことを定めている法律です。

ここで気になるのが、毒物と劇物。

水酸化カリウムは”劇物”に指定されています。

劇物

この劇物という物質ですが、その名の通り結構危険な物質でした。

判定基準を大人で換算すると、たとえば誤飲した場合の致死量が、2 - 20g程度のもの。あるいは刺激性が著しく大きいもの。(Wikipedia)

刺激性が著しく大きいものでも劇物指定されているものもありますが、誤飲した場合の致死量が2-20gというのは怖すぎます。

 

まとめ

それではまとめます。

  • 乾電池は内部の化学反応により電気を発生
  • アルカリ乾電池は電解質に水酸化カリウムを使用
  • 使用していなくても液漏れは発生する場合がある
  • 破裂防止などの安全機構の性質上、液漏れを完全になくすことはできない
  • 水酸化カリウムは法律で劇物に指定されている危険度の高い物質
  • 目や皮膚に付着すると健康被害に繋がる
  • 水酸化カリウムが付着した場合は、速やかに大量のきれいな水で洗い流す
  • 目に入った場合は失明の危険性もあるので、洗い流した後は医療機関を受診

いかがでしたでしょうか。

結構遭遇する乾電池の液漏れですが、ちょっとヤバそうだとは感じていましたが、想像以上に危険性が高くて驚きました。

 

今回も最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。