こんにちは、こんばんは、まめイチです。
みなさん、ドアクローザと言うものをご存知ですか? 知らないと思われる方でも、実際にはどこかで見たことがあると思います。
そうです、扉の上の蝶番側についているコレです。
今回は、このドアクローザの故障チェックに関する話です。
【目次】
- ドアクローザとは
- ドアクローザの異常
- 考えられる原因と点検個所・対処方法
- まとめ
ドアクローザとは
扉の上部に設置されているので、普段はあまり気がつかないのですが、ドアの開閉において重要な役割を果たしている装置なんです。
ドアクローザ (door closer) あるいはドアチェックは、扉(開き戸)に取り付けられる装置で、人によって開けられた扉を自動的に閉める働きをするもの。
その際、急激に閉じることがないように動作を緩慢にする機能ももつ。逆に風などで不用意に扉が開かないように押さえる働きもする。大きく開いているときの動く速度、閉じる直前のときの動く速度など、4段階程度に、速度を個別に設定できる。閉じる途中は速い動きですみやかな閉じ動作を行い、全閉直前の指を挟む危険がある位置からはゆっくりとした動きとなり、安全かつ静穏な閉じ方をする。
ドアクローザはそれ自体は動力は持たず、扉が開けられた時の力をバネなどに蓄えると同時に、オイルの粘性を利用した減速装置 (ダンパー)により急激な動きを抑えるような仕組みとなっている。
扉をある角度まで開け放った場合、開いたままの状態で保持する機能を持つものもある。(Wikipediaより)
ドアクローザの異常
次のような現象が出たらドアクローザの故障チェックと状態の確認をしましょう。
- ドアの閉じる速度が、調整していないのに少しずつ速く、または遅くなった
- ドアの閉じる速度が急に遅くなった
- 閉じるときに「バタンッ」と大きな音がするようになった
- ストップ機能付きのドアが、所定の位置で止まらなくなった
- ドアの開閉がスムーズでなくなったり、異音がするようになった
考えられる原因と点検個所・対処方法
前出の現象が見られた時に確認すべき場所と、対処方法をご紹介します。
ドアの閉じる速度が、調整していないのに少しずつ速く、または遅くなった
考えられる原因
季節の温度変化など
温度変化により内部のオイルの粘性が変化し、ドアを閉じる速度が変化した
<点検個所>
閉扉速度調整ネジ
<対処方法>
閉扉速度を調整します。
ドアクローザ本体の側面に閉扉速度調整用のバルブがあるので、マイナスドライバー等で回して調整します。
※イラストは2段階調整タイプの例
ドアの閉じる速度が急に早くなった
考えられる原因
油漏れ
内部の油が漏れてしまい、減速装置としての役割を果たせなくなった。
<点検個所>
ドアクローザ本体
<対処方法>
油漏れがないか確認し、油が漏れていた場合はドアクローザの本体の交換をします。
ドアの閉じる速度が急に遅くなった
考えられる原因
油の流れが悪い
本体内部の油の流れが悪く、減速しすぎてしまう。
<点検個所>
閉扉速度調整ネジ
<対処方法>
閉扉速度を調整します。(前出)
閉じるときに「バタンッ」と大きな音がするようになった
考えられる原因1
ネジの緩み
取り付けネジが緩んでしまい、うまく減速機能がはたらかない。
<点検個所>
取り付けネジ
<対処方法>
ネジの締め付けを確認し、緩んでいた場合はしっかりと締め付けます。
考えられる原因2
油漏れ
ドアクローザ本体内部に入っている油が漏れ出す不具合です。
<点検個所>
ドアクローザ本体
<対処方法>
本体の交換が必要です
考えられる原因3
第二速度が速すぎる
ドアが締まる時の第二速度が速く、勢いよく閉まる状態です。
<点検個所>
閉扉速度調整ネジ
<対処方法>
閉扉速度を調整します。(前出)
ストップ機能付きのドアが、所定の位置で止まらなくなった
考えられる原因
ストップネジの緩み
ストップ装置部のネジが緩んでしまいロック機構が機能していない。
<点検個所>
ストップ装置
ストップ装置はアーム部分の継ぎ目にあります。
<対処方法>
ストップ角度の調整をおこないます。
<ストップ確度の調整方法>
- ストップ用ボールがストップ用カムにはまっているのを確認してから、ストップ装置の締付ナットを緩めます。
(軽く緩める程度で、緩めすぎて外れてしまわないように注意が必要です)
-
ストップさせたい位置までドアを開き、締付ナットを締めます。
(参考)ストップ用ボールがストップ用カムにはまっている状態が上図、はまっていない状態が下図です - ドアが所定の位置で止まるか確認し、必要に応じて調整を繰り返します。
ドアの開閉がスムーズでなくなったり、異音がするようになった
考えられる原因1
ネジの緩み
取り付けネジが緩んでしまい、引っかかったような動きになる。
<点検個所>
取り付けネジ
<対処方法>
ネジの締め付けを確認し、緩んでいた場合はしっかりと締め付けます。
考えられる原因2
第一速度、第二速度のバランスが悪い
取り付けネジが緩んでしまい、引っかかったような動きになる。
<点検個所>
閉扉速度調整ネジ
<対処方法>
閉扉速度を調整します。(前出)
※注意
第一速度と第二速度のスピードの差を極端に大きくすると、故障の原因になるので要注意です。
まとめ
最後にまとめます。
- ドアクローザは、ドアを自動的に閉じるためのもので、油圧をゆっくり閉じることができる装置
- ドアを閉じる速度は、本体の閉扉速度調整バルブで調整できる
- ドアが閉じる速度が変化したなど、今までと違う動作をするようになったら故障チェックと取付状態を確認
- 本体から油が漏れ出していたら、故障なので本体を交換
- 油が漏れていない時は、取付ネジや締付ネジの緩みの確認、閉扉速度調整バルブの調整で対応
いかがでしたでしょうか。
多くの扉に取り付けられている割には、普段からほとんど意識していない装置ですので、いざ故障や不具合といった時には結構慌ててしまいます。
実は我が家のドアクローザも油漏れで交換することとなりました。
この経験が少しでも、みなさんのお役にたてたなら、うれしく思います。
本日も、最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。